2017/06/22Birdy Decanter Laboratory
6月のワイン / 02. メゾン・ジョゼフ・ドルーアン ムーラン・ナ・ヴァン 2015

Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

 

 

雨に濡れる紫陽花が美しい6月。梅雨をさわやかに楽しく過ごすのにお薦めなのは、フルーティーで洗練されたワイン。今月のワインは、白ワインは冷蔵庫でしっかり冷やして、赤ワインも30分くらい冷蔵庫に入れてからスタートするのがポイント。時間とともに少しずつ温度が上がると、香りと味わいが変わってくるので、その変化も楽しんでみてください。

 

■ 6月のワイン vol.2 赤ワイン

Maison Joseph Drouhin
メゾン・ジョゼフ・ドルーアン ムーラン・ナ・ヴァン 2015
産地:フランス ボージョレ地方
ぶどう品種:ガメイ

 

 

ボージョレといえば、年に一度、お祭り感覚で楽しむ“ボージョレ・ヌーヴォー”。けれどワイン造りの歴史はローマ時代からと古く、1960年代までブルゴーニュの有名ワインより高額で取引されていた優れた産地なのです。

 

造り手は1880年創立のメゾン・ジョゼフ・ドルーアン。ブルゴーニュワインの中心地ボーヌに本拠地があります。130年ものあいだ家族経営をつらぬき、ぶどうが育まれる土地の土壌や気候を尊重し、「エレガンスとバランス」を追求したワイン造りを行っています。

 

ボージョレには、特に優れたぶどうを育むと認められた10のクリュ(区画)があります。ムーラン・ナ・ヴァンはそのひとつ。名前は小さな丘の頂上にある畑にMoulin a vent(風車小屋)があることに由来します。マグネシウムを多く含んだ花崗岩土壌はガメイ種に最適で、「クリュの王」と称されます。

 

<Birdy デキャンタによる飲み比べ>

<用語解説>
そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

 

そのまま:スミレの花やプラムのような濃い香り。味わいもプラムやブルーベリーを思わせる、しっかり強い果実味とタンニンが口いっぱいに広がります。

 

ゆっくり添わせる:ぎゅっと閉じていた蕾がゆるむように、香りもふわっと開いてきました。味わいも、プラムからダークチェリーなど、紫色から赤色のフルーツに変化。華やかに、そしてフルーティーに。タンニンもやわらかくなってきました。

 

ちょい回し:香りに赤いバラや白コショウなどのスパイスも加わって複雑に。強かったタンニンは肩の力が抜けたように優しくなり、そのぶん、より果実のピュアな風味が際立つように。鉱物感も加わり、洗練された味わいに変化してきました。

 

 

■ ワインライター西田恵のひとこと

お気に入りはやさしい味わいの「ゆっくり添わせる」。ワインのフルーティーさをそのまま味わいたいなら「そのまま」。和食など繊細なお料理に合わせるなら「ちょい回し」をどうぞ。

 

■ ボージョレあれこれ

ボージョレは「プチ・トスカーナ」と呼ばれるほど風光明媚な土地。フランスではシャンパーニュとともに機械での収穫が禁止されている唯一の産地です。

 

ワイン輸入元:三国ワイン株式会社
http://www.mikuniwine.co.jp/

http://www.mikuniwine.co.jp/shop/g/g06646201500/

 

そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

 

 

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