Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。
いよいよ本格的にスタート、2017夏! 日本はいつから熱帯に?と首をかしげたくなるほどの陽射しと湿気に食欲も減退しがちですが、こんなときはロゼをお供にどうぞ!白ワインのようにフレッシュで軽快で、かつ赤ワインの持つほのかに渋いタンニンを併せ持つオールマイティーなロゼは夏の強い味方。Birdyデキャンタでお好みの味わいに仕上げて、アペリティフから肉料理までしっかり対応できる懐の深いロゼワインを楽しんでみませんか。
RAIMAT
VOL d’ANIMA de RAIMAT Rose
ライマット
アニマ・ロゼ
産地:スペイン カタルーニャ
ぶどう品種: ピノ・ノワール、シャルドネ
スペイン北東部のカタルーニャ地方は、スパークリングワイン「カヴァ」で有名な産地です。フランスのシャンパーニュ地方で修行したコドルニウ社のホセ・ラベントスが1870年に初めてスパークリングワインを造ったのが始まり。また、20世紀に入ってからは、カヴァだけでなくスティルワイン造りが発達。最新技術やフランス品種をいち早く導入するなど、カタルーニャ地方ワイン産業の発展はスペイン全体ワインの近代化の大きな牽引役となりました。
ライマット社は1914年創業。コドルニウ社のマニュエル・ラベントスが荒廃した農地に可能性を見出して開墾を始めました。現在は2245ヘクタールのブドウ畑を所有。これはヨーロッパ最大級の広さです。どのくらい広いかというと、フランスのシャブリというワイン産地全体の栽培面積がおよそ4850ヘクタールですから、その半分近くの広さをライマット社が持っていることになります。ライマットは規模は大きいですが、有機栽培に取り組んでいて、2019年までにすべての畑を有機栽培にする予定だそう。ライマットはカタルーニャ語で「ぶどう」と「手」の意味。ぴったりなネーミングだと思いませんか?
スペインはそれぞれの産地ごとに土地に合ったたくさんの土着品種(テンプラニーニョとかボバルとか)を栽培しています。場所をきちんと選べば、他の国の土着品種もうまく育ちます。このロゼに使っている、本来はフランス品種であるピノ・ノワールやシャルドネも、ライマットの綿密な調査によって選ばれた区画で栽培されました。「アニマ」は食事と合わせることを重視して造られたシリーズ。ライマットのすべてのワインには、ボトルの首のところに数字が書かれています。数字の小さいものは軽やか、大きくなるほどフルボディ。わかりやすい目安ですよね。
<Birdy デキャンタによる飲み比べ>
そのまま:ラズベリーやイチゴの愛らしい果実味がしっかり主張した、フルーティーな味わい。ピノ・ノワールの印象が強いです。
ゆっくり添わせる:洋ナシや白桃など、シャルドネ由来の風味も出てきました。また、さわやかな酸味も、よりいっそう感じられるように。
ちょい回し:ピノ・ノワールとシャルドネの風味が一体となり、酸味もバランスよく、華やかに広がります。
お気に入りはちょい回し。トマトの冷製カッペリーニやエビのグリルなど合いそうです!そのままはアペリティフか、デザートと一緒でも楽しめそう。ゆっくり添わせるは、白身魚のマリネや焼き鳥の塩とぜひ!
カヴァは、実は1960年代まで「チャンパン」と呼ばれていました。けれどフランスのシャンパーニュの生産者に抗議されたため、1970年に名前を「カヴァ」と改めたのです。
ワイン輸入元:国分グループ本社株式会社
http://www.kokubu.co.jp/brand/009/946/7577308.html
そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!
Text : Megumi Nishida
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