Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。
みなさま、2018年をいかがお過ごしですか? 新しい年が始まった1月は、ぜひ新しいワインにチャレンジしてみてください。ひとつは南アフリカのワイン、もうひとつはカルメネーレという品種のワイン。日本では出会う機会の少ないワインたちですが、その実力は世界が認めるところ。ぜひBirdyデキャンタで未知なる魅力を引き出して楽しんでみてください。
GLENELLY
グレネリー
ESTATE RESERVE CHRDONNAY 2015
エステート・リザーヴ・シャルドネ
産地:南アフリカ ステレンボッシュ
ぶどう品種:シャルドネ
南アフリカは現在もっとも注目されているワイン産地のひとつです。ワイン造りの歴史は古く17世紀から。オランダ東インド会社が東洋航路の中継点としてケープタウンを建設し、ブドウを持ち込んでワイン造りをスタート。その後、ナントの勅令廃止で弾圧を受けたユグノー派のフランス人が移住しワイン造りを発展させました。20世紀にはアパルトヘイトへの経済制裁で国際舞台から姿を消しましたが、1994年に輸出市場が開放されると、品質重視のワイナリーが増えて輸出は増大。すぐれたワイン産地としての条件に恵まれたこの地には、フランスやカリフォルニアなどからも有名ワイナリーが数多く進出しています。
グレネリーの創設者は、フランス・ボルドーの名門シャトー、シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの元オーナー、メイ・ドゥ・ラングサン夫人。1988年にボルドーのワイン仲間と新天地を探して世界中を旅しているときにこの地を訪れ、2003年にワイナリーを設立。2007年にはボルドーのシャトーを売却しグレネリーに専念しています。風通しのよい冷涼な気候のもとで造られるワインは、食事に合わせやすくエレガント。樽の風味が強くならないように、通常つかわれる樽のほぼ倍の大きさの500リットルの樽で発酵と熟成をしています。
また、現在も貧富の差が大きな南アフリカですが、グレネリーでは社員の子供用にケアセンターを設立。食事の用意や図書館では勉強できる環境を整えています。
ワイン造りやブドウ品種は、古くは貿易を通じて、ローマ時代は拡張するローマ帝国とともに広がりました。中世以降はキリスト教の影響も大きく、ヨーロッパ内では修道士によって開拓された産地や広まった品種も数多くあります。南米やニュージーランドにワイン造りをもたらしたのも宣教師でした。オーストラリアには囚人船団がブドウを持ち込んだのですが、このとき初代総督は南アのケープタウンで苗木を積み込んだと言われています。
<Birdy デキャンタによる飲み比べ>
そのまま:熟した洋ナシや白桃、レモンメレンゲ、バタースコッチなどの豊かな香り。口に含むと、熟した果実やトーストしたナッツのような果実味がやわらかく広がります。余韻にほのかにハチミツのような風味も感じるゴージャスな味わい。
ゆっくり添わせる:香りにはリンゴやレモンなどが加わり軽やかに。酸味がでてきて、リッチな果実味と調和し、味わいはゴージャスからフルーティーに変化。白い花のような軽快な華やかさもあります。
ちょい回し:香り、味わいともに、よりレモンやグレープフルーツなどシトラス風味が加わり、フレッシュな印象に。白い石を思わせるミネラル風味も加わります。
「そのまま」のリッチな味わいは疲労回復に効く豚肉のグリルとともに。「ちょい回し」の洗練された味わいは、お正月疲れした胃に優しい大根おろしたっぷりのみぞれ鍋とどうぞ。個人的には、この時期ならではの生牡蠣を「ゆっくり添わせた」シトラス風味で楽しみたい!
ワイン輸入元:(株)マスダ
http://masuda-jp.com/
そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!
Text : Megumi Nishida
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